エコチル調査について
環境省では2011年から日本中で10万組の子どもたちとそのご両親に参加していただく大規模な疫学調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を開始しました。
「エコロジー」と「チルドレン」を組み合わせて「エコチル調査」です。
赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時から13歳になるまで、定期的に健康状態を確認させていただき、環境要因が子どもたちの成長・発達にどのような影響を与えるのかを明らかにします。
エコチル調査の結果から、子どもの健康や成長に影響を与える環境要因を明らかにし、子どもたちが健やかに成長できる環境、安心して子育てができる環境の現実を目指していきます。
お父さんのエコチル調査への参加は希望される方のみです。
同意いただいた場合、参加登録を行い、採血及び質問票の記入をお願い致します。参加された場合、採血及び質問票の記入は1回のみとなります。
エコチル調査のご案内
「エコチル調査のご案内」をダウンロードしてご覧いただけます。
エコチル調査参加人数
鳥取ユニットセンターでは、2014年3月24日に母の参加者数が目標の3,000人に達成しました。
また全国の参加者数も、2014年3月20日に100,000人に達成しました。
【疾患情報登録調査】
エコチル調査では、環境要因が子どもの健康に与える影響を調べるため、お子さんが生まれる前から13歳になるまで、長期間にわたり追跡させていただいています。この過程でいくつかの疾患の診断を受けたお子さんを対象として、かかりつけの医療機関から、質問票だけでは把握ができない病状についての医学的な情報を提供いただくための調査(疾患情報登録調査)が開始されています。
疾患情報登録調査は、エコチル調査に参加いただく際に、同意書に記載されている説明内容確認項目に基づき実施するものです。半年ごとの質問票にも、「病気の詳しい内容について問い合わせをさせていただくことがあります」と記載しており、お子さんがそこに書かれた対象疾患の診断を受け、そしてその医療機関名をご回答いただいた方がこの調査の対象となっています。
エコチル調査から期待されること
近年、大気汚染が深刻な問題となっており、黄砂やPM2.5などさまざまな汚染物質の話題を耳にする機会が増えました。なかでも子どもは大人より影響を受けやすいのではないかと考えられているため、かつてない大規模かつ長期的なこの調査をすることによって、有害な化学物質などが子どもたちの成長・発達にどのような影響を与えるかを明らかにし、解明するのが目的です。
子どもたちが健やかに成長できる環境や安心して子育てができる環境を目指します。
現在、小児に着目した疫学調査が国内外で計画・実地されています。
追加調査について
鳥取ユニットセンターでは全体調査の参加者の一部を対象に「極低出生体重児の健全な成長発達調査」「黄砂と子どもの健康調査」「オキシトシン・コルチゾールの母子関係形成と子どもの精神発達に与える影響」「注視点検出による社会性発達評価に関するコホート研究」の4つのテーマの調査を行っております。
◎極低出生体重児の健全な成長発達調査
- 対象者
母と子の長田産科婦人科クリニックまたは鳥取大学医学部附属病院でエコチル全体調査に参加された妊婦さん
- 研究の目的
極低出生体重児の適切な指導は何かを明らかにする目的で、妊産婦およびその出生児を追跡し、成長発達の関連する成育環境について調査・解析し、育児支援プログラムについて検討するものです。
- お問い合わせ
鳥取大学医学部『母性・小児家族看護学講座』0859-38-6326
◎黄砂と子どもの健康調査
- 対象者
2013年9月14日までに鳥取ユニットセンターでエコチル全体調査に参加された妊婦さんとお子さん
- 研究の目的
黄砂や黄砂が運んでくる成分が、妊婦さんや子どもたちのアレルギー疾患やぜん息、ぜん鳴(めい)にどのような影響を与えているか、どのような場合に黄砂の影響が出やすいのかを明らかにするものです。
- お問い合わせ
『黄砂と子どもの健康調査』事務局 admin@ecochil.comまたはkosa-office@umin.ac.jp
鳥取大学医学部『健康政策医学分野』0859-38-6113
黄砂と子どもの健康調査 よくあるご質問はこちら
◎オキシトシン・コルチゾールの母子関係形成と子どもの精神発達に与える影響
- 対象者
鳥取ユニットセンターでエコチル全体調査に参加された妊婦さんとお父さん
- 調査の目的
母親のオキシトシン・コルチゾールの変化が母親自身の気分や母子関係形成に与える影響を明らかにするものです。
- お問い合わせ
鳥取大学医学部『健康政策医学分野』0859-38-6113
◎注視点検出による社会性発達評価に関するコホート研究
- 対象者
鳥取ユニットセンターにおける詳細調査に参加されたお子さん
- 調査の目的
子どもの注視点の特徴と社会性発達との関連を2歳時と4歳時において調査し、注視点検出検査の妥当性を検証します。
- お問い合わせ
鳥取大学医学部『脳神経小児科学分野』0859-38-6771